ラウンダーは小売・流通業界において無くてはならない存在ですが、その業務は現代のネット社会においても変わらず重要な役割を担っています。主なラウンダーの業務は、商品の売上を上げるために営業に代わり店舗を巡回し、店頭で商品説明を行ったり商品の補充や陳列提案などを実施したりすることです。また、店舗において在庫状況や売上を確認し、現場の情報を営業担当と共有して売上のアップに貢献します。
商品を販売する企業において営業部署や営業担当は必須ですが、その業務目的は販売店との商談です。店舗の仕入担当者と商談し自社製品を仕入れてもらうことを成果としますが、ラウンダーは実店舗で消費者の購買意欲を向上させることを成果とします。そのため陳列方法や販売方法を企画したり、新商品の売り出し方を提案したりする場合もあります。
営業担当が商談に向かう先は店舗とは限りません。もちろん現場の動向を知るためにこまめに店舗に足を運ぶ営業マンも多いですが、主業務はあくまでも仕入の商談ですので、手が回らない事も多くなります。ラウンダーは店舗を中心に巡回し、売り方の工夫を実践するほか、本部の決定事項を営業に代わって反映させる業務も担います。自社製品がより消費者の目に留まるよう工夫しつつ、キャンペーンの実施など宣伝にも携わりながら売上向上に努めます。
ラウンダーは自らの足で店舗を回り、生の情報を仕入れて営業部署や本社へ伝える役割も持っています。店舗と企業とをつなぐのは営業ですが、ラウンダーは末端の消費者と企業とをダイレクトにつなげることが主業務と言えます。自社商品を売るための店頭企画を実践する業務も重要ですし、多くの人と円滑にコミュニケーションを持つスキルもなければ務まりません。ネット通販時代にも欠かせない重要なポジションと言えるでしょう。